トマト
北は北海道から、南は沖縄県まで、全国各地のトマト産地で使用されています。太陽熱養生処理や土壌還元処理にコフナを併用した「コフナ・ソーラー法」や、地温・気温が低下する冬場の土づくりとして、使用方法や使用時期は多岐に亘っています。
使用目的
トマトは長期間の収穫作業があり、根の力により収量・品質に差が出る作物です。根の生育環境が非常に重要となります。その根域(土の機能)の改善にコフナは役立ちます。
- 収穫量を増やしたい。安定収量の維持をはかりたい。
- 品質の向上を図りたい。
- 収穫期間を長く取りたい。
- 農薬の使用量を出来るだけ減らしたい(土壌消毒剤を使用しない)。
- 土壌消毒後にコフナを使用し、微生物性の回復を図りたい。
- 圃場の中で、生育の悪い部分(箇所)の土壌改良を行いたい。
- 土壌に残っている吸えない肥料分を有効活用し、肥料の投入量を減らしたい
・・・等々
基本的な使用方法
(1)冬秋作の場合
トマトは長期間の収穫作業があり、根の力により収量・品質に差が出る作物です。根の生育環境が非常に重要となります。その根域(土の機能)の改善にコフナは役立ちます。
- Ⅰ.農薬を使用しない土壌消毒方法(コフナ・ソーラー法)
- Ⅱ.排水性の向上、腐植の原料の補給に(緑肥のすき込み時に使用)
- Ⅲ.土壌病害が大きく発生した場合(土壌消毒実施後に使用)
これらを単独で行う場合もありますし、目的によっては組合せる場合もあります。
農薬を使用しない土壌消毒方法(コフナ・ソーラー法)
太陽熱消毒を行う際に、コフナと有機物を投入して行います。主に5月~9月までの間で、1ヶ月~1ヵ月半以上圃場を空けることが出来る場合に実施可能です。
排水性の向上、腐植の原料の補給に(緑肥のすき込み時に使用)
次作まで数ヶ月程度ある場合は、緑肥を生育させることにより微生物層の改善並びに緑肥の根による深耕を行い、排水性を高めます。最近ではセンチュウ対策になる緑肥も発売されており、それらを使用することによりセンチュウ密度を低くすることも出来ます。(栽培時期にもよりますので、詳細は種苗メーカーにお問い合わせ下さい)
使用方法:
緑肥すき込み時に散布
※すき込みから定植までの期間が短い場合は、緑肥播種前にコフナを投入します。
薬剤等にて土壌消毒を行った後に(土壌病害が大きく発生した場合)
土壌病害が圃場の大部分で発生し、翌年も病害発生が予想される場合は、薬剤消毒を実施することをお勧めします。しかしながら土壌消毒は全ての菌密度を低くしてしまいます。無菌状態の土壌に、病原菌が何らかの理由で侵入・増殖してしまった場合は、病原菌が土壌全体に広がる恐れがあります。そのため、消毒後にコフナを投入し、微生物層の改善を図る事が安定した栽培につながります。
(2)夏秋作の場合
生産レベルの維持向上を行いたい場合
- ①収穫終了後:前作残渣・残根の分解・腐植化
- ②定植2週間前まで:活着促進、土壌微生物相の多様化・活性向上
注意:
コフナ投入後は、土を乾燥させないで下さい。
それぞれのコフナ投入量は圃場条件に合せてご利用下さい。
土壌病害が発生しており何らかの消毒の必要がある場合
地域・その年の栽培の終了する時期により収穫終了時期が異なります。
各パターンを参考に、状況に応じて使用法を変えてください。
例1)冬場に薬剤消毒の期間を終える事が出来る場合
注意:
投入後は、確実に残渣・残根を分解するために圃場を乾燥させないで下さい。
(土をパサパサにさせない。中の有機物が乾燥しないレベル)
事前の土壌消毒は出来るだけ地温が高い間に終了し下さい。
例2)地温が低いため土壌消毒の期間を長く取った場合(薬剤の秋冬処理時)
注意:
ガス抜きが終わった後出来るだけ早くコフナを入れてください。
仮に病気が多く発生していた場合は、コフナ投入後から定植までの期間を出来るだけ長くしてください。
例3)薬剤消毒を春に行う場合
注意:
薬剤消毒後は定植までの期間はなるべく長く取ってください。
また春に堆肥を入れる場合、未熟なものは初期成育に悪影響を及ぼす事があります。
コフナ散布後微生物が増殖する時間が有れば、薬剤消毒を実施しても回復は早くなります。
例4)春先に還元消毒を行う場合
注意:
還元消毒を実施する場合、使用する有機物は実施直前に投入しますが、コフナは早め(前作収穫終了後)に入れても問題ありません。
その他の方法
- 熱水消毒を行う際に使用(実施前にすき込み)
- 蒸気消毒を行う際に使用(実施前にすき込み)
コフナには、高温で活動する微生物が含まれているため、これら消毒と併用し消毒効果の安定度を高めることに役立っています。