イチゴ、トマト、花きを中心に隔離ベンチ栽培、トマトを中心にバックカルチャー栽培等少量の土で栽培を行う栽培が増えてきています。特にイチゴでの高設栽培の普及は進んでおり、コフナ・ソーラー法での使用が中心となっており、その際のコフナを使用方法について説明します。
1.定植前の施用
使用時期:定植時
使用数量:フランスコフナ 適量
使用方法:
定植時の植穴に70~100g(一掴み)施用してください。
作物により株の大きさに合わせて量は調整してください。
効 果:①活着促進②根の保護③発根(細根)促進
2.コフナ・ソーラー法
6・7・8月に1ヶ月ほどベッド(隔離ベッド・隔離ベンチ等)に休耕期間がある場合コフナ・ソーラー法を行なうことをお薦めします。
使用時期:6~8月頃
使用数量:
コフナ1号もしくはコフナMPSS 1袋/1~2㎥
ビオマス(コフナのエサ)、ワラ、バガス(サトウキビの搾りかす)、ココピートなどの炭素率が高い有機物と共に使用。
使用方法:
コフナとビオマスを土壌に混和後、水分を十分に入れ(約55%)透明のビニールで覆ってください。温度は60度を超えるかどうか確認して下さい。水分の過多により温度の上がり方が変わります。水分が抜けた場合、水分の補充をしてください。
排水口を閉じた場合であれば、概ね水分補給は不必要です。
注意点:
コフナ・ソーラー法を実施すると肥効があがります。元肥の量を調節の上ご使用下さい。(明確に何割減らしてくださいと提案が出来ておりませんが、3割以上減らすことが多いです。場合によっては土壌診断をお願いします。)
使用数量において、地域・作物・培地の大きさによっては10a当たり3~5袋と提案しているところやプランター(15~20リットル)あたりコフナ1号を100~200gを目安にしている地域も有ります。長崎のイチゴの高設栽培においては、50mから100m当たりにコフナ1号を1袋となっております。コフナ・ソーラー法の実施期間、残渣の投入の有無で変化させております。
3.少量土壌栽培についてのポイント
少量土壌での栽培は通常の栽培と比較した場合、土壌改良の機会が少なく同一作物を栽培する事も多いため、微生物相が単相化しやすく前作の根が未分解のまま残り、連作障害が起こりやすい環境となっております。栽培現場では3~5年程度で土壌を交換されていますが、同じ培地にて栽培されている方のポイントは、毎年10%程度の土壌・有機物の補給を行っております。
土壌の微生物性向上や前作の残根処理のため、コフナを分解し易い有機物と併用補給して、必ず一年に一度培地をリフレッシュさせて下さい。